本地区は村山盆地の北部に位置し、西流する東根市の白水川を南界、そして村山市の袖崎
地区を北界とする水田地帯で、地区内には東根・長瀞・楯岡・西郷・大倉そして袖崎と旧町
村単位の集落が点在し、地区中央には国道13号線とJR線が縦断し、幹線排水路は全て支
流の一級河川を経由し最上川に流入している。
 当地域の取水源は、最上川と奥羽山系の渓流を集める大旦川・白水川等であるが、奥羽山
系は急峻なる地形の上、流域面積が小さいため用水に恵まれず、その対策に多くの努力を傾
注してきた。地区内の水路は蛇行した用水排水兼用の素掘り水路であり、また見るべく一条
の農道もない未整理地であったことから、昭和44年に村山東根土地改良区を設立し、同年
に用水排水の分離を行う農業水利の合理化と農業構造の改善を図るべく県営ほ場整備事業を、
そして当地域の用水不足を解消するため基幹工事として最上川に揚水機を設置すべく県営か
んがい排水事業を着工することとなった。
 これを契機に、昭和55年度以降合計7つの土地改良区をそれぞれに吸収合併し、二重賦
課・加重賦課の解消など経費節減を図るべく、維持管理等において一層の運営合理化と改善
を推進している。